NT300/ CPU 換装 [1.5GHz(Banias) から 1.7GHz(Dothan)へ]  '04/12/16

CPU  Pentium M 1.5GHz (Banias) → Pentium M 735 (Dothan 1.7GHz)

購入時('03/11/11) の CPUPntium M 1.5GHz(Banias)でした。(BTOの選択肢は 1.4GHz〜1.7GHz)

今回、Pentium M 735(Dothan 1.7GHz)を入手して換装にトライしました。

BaniasDothan は対応チップセットが同じなので大丈夫だろうとは思っていました。

しかしコアの違いにより換装して正常に動くか若干不安な部分もありました。終わってみれば結果はOKでした。

 

DothanコアのCPUは2004年5月に発売されました。

主な違いは

・ Baniasコア   130nmプロセス  1MBのL2キャッシュ

・ Dothanコア    90nmプロセス  2MBのL2キャッシュ

プロセスの微細化により、ダイサイズは従来とほぼ同じ大きさを保ちながらも、トランジスタ数は1億4,000万と

Baniasの7,700万から約2倍になっています。

 

FSBは400MHzと同じですが、熱設計電力(TDP)および動作電圧が 異なっており下記のようになっています。

・ Baniasコア   熱設計電力(TDP)   24.5W   動作電圧  1.484V

・ Dothanコア  熱設計電力(TDP)   21W      動作電圧  1.276〜1.34V

 

当初のCPUの Spec Sheet

 sSpec Number  SL6F9
 Processor Frequency  1.50 GHz  CPUID String  0695h
 Package Type  478 pin PPGA FC-PGA2  Core Voltage  1.484 V
 Bus Speed  400 MHz  Thermal Guideline  24.5W
 Core Stepping  B1  Thermal Spec  100ーC
 L2 Cache Size  1 MB  Manufacturing Technology  130 nm
 L2 Cache Speed  1.50 GHz  Bus/Core Ratio  15

 

新CPUの Spec Sheet

 sSpec Number  SL7EP
 Processor Frequency  1.70 GHz  CPUID String  06D6h
 Package Type  478 pin PPGA  Core Voltage  1.340-1.276 V
 Bus Speed  400 MHz  Thermal Guideline  21.0W
 Core Stepping  B1  Thermal Spec  100ーC
 L2 Cache Size  2 MB  Manufacturing Technology  90 nm
 L2 Cache Speed  1.70 GHz  Bus/Core Ratio  17

※ 青字の部分が大きく変ったところです。

 

左:Banias 1.5GHz    右:Dothan 1.7GHz

コア(真ん中の高くなっている部分)の大きさ、基盤の配線の違いが分かります。

 

CPU 換装

 換装は簡単です。

ヒートシンク(クーリングモジュール)を固定している 4本のネジを外し

ソケットの固定ネジを回すだけです。

 

 ヒートシンクを取り外したと ろろ

 ヒートシンクにグリースが塗ってありました。

 

ヒートシンクの裏側 (グリースを拭き取る)

コアに当たる部分は銅製で窪んでいます。

 CPU・ヒートシンクを外したところ。

左下がメモリー。

 

CPUにグリースを塗ったところ。

(グリースはCPU側だけに塗ります。)

グリースは シルバーグリス 9W/mkを使用。

セット完了。

ヒートシンクの固定ネジ 4本をきつく締め過ぎたせいか Fanから異音が発生!

軽めに締めなおしたら異音はなくなりました。

 

 

 

Banias 1.5GHzのCPU情報。

 

 

 

Dothan 1.7GHzのCPU情報。

 

Code Name が Dothanに、

L2 Cache が2048KB(2MB)になっています。

 

 

システムのプロパティ。

 

 

通常の Win XP のイメージ と違うのは

Free の Visual Styles を使っているため。

 

 

なお、CPU換装時は OSの再インストールの必要ありません。

 

 

換装も終わり。 さあ、ベンチマークの結果は?

 

a. HDBENCH Ver.3.30

   

換装直前に 1.5GHzでベンチを取っておきました。

HDBenchはグラフィック系の数値がおかしいので

CPU・Memory・HDDの数値のみ比較します。

 

 

1.5GHz

Banias

1.7GHz

Dothan

Integer 70226 103750
Float 70165 81404
MemoryR 54198 64901
MemoryW 38131 37513
MemoryRW 74004 73463
Read 25897 25005
Write 19976 19616
Copy 2212 1642

 

Integerは 周波数のアップ以上に伸びています。

    その他の項目はさほど変化なし、というところでした。

   

b. Super π

Superπ(104万桁)を実行。 0'49"・・・Banias 1.5GHz の時が  1'03"でしたから CPUの周波数アップの

比率以上に早くなっています。これは L2 キャッシュが 2MBになったことによるものでしょう。

Probeで温度測定をしながら Super π  838万桁を実行してみましたが 最高で 64℃まで上昇しました。

 

換装の結果、以前よりキビキビ動くかな・・・という感じでした。

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