NT300/ CPU 換装 [1.5GHz(Banias) から 1.7GHz(Dothan)へ] '04/12/16 |
DothanコアのCPUは2004年5月に発売されました。
主な違いは
・ Baniasコア 130nmプロセス 1MBのL2キャッシュ
・ Dothanコア 90nmプロセス 2MBのL2キャッシュ
プロセスの微細化により、ダイサイズは従来とほぼ同じ大きさを保ちながらも、トランジスタ数は1億4,000万と
Baniasの7,700万から約2倍になっています。
FSBは400MHzと同じですが、熱設計電力(TDP)および動作電圧が 異なっており下記のようになっています。
・ Baniasコア 熱設計電力(TDP) 24.5W 動作電圧 1.484V
・ Dothanコア 熱設計電力(TDP) 21W 動作電圧 1.276〜1.34V
当初のCPUの Spec Sheet
sSpec Number | SL6F9 | ||
Processor Frequency | 1.50 GHz | CPUID String | 0695h |
Package Type | 478 pin PPGA FC-PGA2 | Core Voltage | 1.484 V |
Bus Speed | 400 MHz | Thermal Guideline | 24.5W |
Core Stepping | B1 | Thermal Spec | 100ーC |
L2 Cache Size | 1 MB | Manufacturing Technology | 130 nm |
L2 Cache Speed | 1.50 GHz | Bus/Core Ratio | 15 |
新CPUの Spec Sheet
sSpec Number | SL7EP | ||
Processor Frequency | 1.70 GHz | CPUID String | 06D6h |
Package Type | 478 pin PPGA | Core Voltage | 1.340-1.276 V |
Bus Speed | 400 MHz | Thermal Guideline | 21.0W |
Core Stepping | B1 | Thermal Spec | 100ーC |
L2 Cache Size | 2 MB | Manufacturing Technology | 90 nm |
L2 Cache Speed | 1.70 GHz | Bus/Core Ratio | 17 |
※ 青字の部分が大きく変ったところです。
左:Banias 1.5GHz 右:Dothan 1.7GHz
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表 |
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裏 |
コア(真ん中の高くなっている部分)の大きさ、基盤の配線の違いが分かります。
CPU 換装
換装は簡単です。
ヒートシンク(クーリングモジュール)を固定している 4本のネジを外し
ソケットの固定ネジを回すだけです。
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ヒートシンクを取り外したと ろろ ヒートシンクにグリースが塗ってありました。 |
ヒートシンクの裏側 (グリースを拭き取る) コアに当たる部分は銅製で窪んでいます。 |
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CPU・ヒートシンクを外したところ。 左下がメモリー。 |
CPUにグリースを塗ったところ。 (グリースはCPU側だけに塗ります。) グリースは シルバーグリス 9W/mkを使用。 |
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セット完了。 ヒートシンクの固定ネジ 4本をきつく締め過ぎたせいか Fanから異音が発生! 軽めに締めなおしたら異音はなくなりました。 |
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Banias 1.5GHzのCPU情報。
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Dothan 1.7GHzのCPU情報。
Code Name が Dothanに、 L2 Cache が2048KB(2MB)になっています。 |
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システムのプロパティ。
通常の Win XP のイメージ と違うのは Free の Visual Styles を使っているため。
なお、CPU換装時は OSの再インストールの必要ありません。
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換装も終わり。 さあ、ベンチマークの結果は?
a. HDBENCH Ver.3.30
換装直前に 1.5GHzでベンチを取っておきました。
HDBenchはグラフィック系の数値がおかしいので
CPU・Memory・HDDの数値のみ比較します。
1.5GHz Banias |
1.7GHz Dothan |
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Integer | 70226 | 103750 |
Float | 70165 | 81404 |
MemoryR | 54198 | 64901 |
MemoryW | 38131 | 37513 |
MemoryRW | 74004 | 73463 |
Read | 25897 | 25005 |
Write | 19976 | 19616 |
Copy | 2212 | 1642 |
Integerは 周波数のアップ以上に伸びています。
その他の項目はさほど変化なし、というところでした。
b. Super π
Superπ(104万桁)を実行。 0'49"・・・Banias 1.5GHz の時が 1'03"でしたから CPUの周波数アップの
比率以上に早くなっています。これは L2 キャッシュが 2MBになったことによるものでしょう。
Probeで温度測定をしながら Super π 838万桁を実行してみましたが 最高で 64℃まで上昇しました。
換装の結果、以前よりキビキビ動くかな・・・という感じでした。